赤ちゃんのいる家庭の防災、粉ミルク・おむつを切らさないローリングストックのコツ【2026年版】
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台風や地震のニュースを見るたびに「うちも備えなきゃ」と思う。でも赤ちゃんがいると、それ以上に日々のことで手一杯で、防災グッズの見直しは後回しになりがちです。
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明治が実施した「乳幼児ママ・プレママの防災備蓄に関する実態調査」では、防災対策の重要性を98.7%が認識している一方で、乳幼児向けの防災備蓄が「十分にできている」と答えた人はわずか3.4%でした。品目別に見ると、おむつを3日分以上備蓄している人は51.7%いたのに対し、粉ミルク・液体ミルクの備蓄は31.5%、ミルク用の水は29.3%にとどまっています。停電や断水時の授乳に不安を感じる人は94.6%にのぼり、ミルクのみで育児をしている家庭に限ると、災害時に普段通り授乳できないと考える人は6割を超えました。
意識はあるのに、行動に移せていない。この記事では、その差を埋めるための具体的なローリングストックのやり方と量の目安をまとめます。
なぜ乳幼児のいる家庭の防災備蓄は特に難しいのか
一般的な食料備蓄と比べて、乳幼児のいる家庭の備蓄には固有の難しさがあります。
1つ目は、水がないと成立しない備蓄が多いことです。粉ミルクは調乳に清潔な水と熱源が必要なので、断水・停電が重なると「備蓄はあるのに使えない」という事態が起こります。
2つ目は、おむつが成長とともにサイズアウトすることです。食品のように「賞味期限まで同じものを使い続ける」という前提が成り立たず、備蓄していたSサイズが半年後には小さすぎて使えない、ということが普通に起こります。
3つ目は、災害時のストレスで母乳の分泌が一時的に不安定になることがある点です。海外の授乳支援団体の資料でも、被災直後は母乳育児中の親であっても粉ミルクや液体ミルクを補助的に使う可能性を想定しておくよう勧めるものがあります。「母乳だから備蓄はいらない」と決め切らず、念のための粉ミルク・液体ミルクを少量でも用意しておくと安心です。

粉ミルクと液体ミルク、備蓄に向くのはどっち?
災害時の備えという観点では、粉ミルクと液体ミルクにはそれぞれ長所と注意点があります。
| 項目 | 粉ミルク | 液体ミルク |
|---|---|---|
| 調乳の手間 | 必要(清潔な水・熱源が必須) | 不要(そのまま飲める) |
| 賞味期限の目安 | 製品によるが比較的長め | 紙パックで約6ヵ月、缶で約12ヵ月 |
| 断水・停電時の対応 | 弱い(水がないと使えない) | 強い(常温でそのまま使える) |
| コスト(1回あたり) | 比較的安い | 割高になりやすい |
| 平時の使い勝手 | 毎日の授乳に向く | 外出時・非常時の補助に向く |
粉ミルクは平時のコストパフォーマンスに優れる一方、災害時の弱点は「水」です。海外の公衆衛生機関も、断水・停電下では調乳不要の即飲みタイプが最も安全な選択肢だとしています。理由は、粉ミルクの調乳には清潔な水と器具の洗浄が欠かせず、汚染されたインフラ下ではそのハードルが上がるためです。粉ミルクを使う場合は、市販の飲料水(軟水)で調乳し、哺乳瓶やその他の授乳用品を丁寧に洗浄することが呼びかけられています。
だからこそ、「普段は粉ミルク、災害用に液体ミルクを少量プラス」という組み合わせが現実的です。
ローリングストックの具体的なやり方と量の目安
ローリングストックとは、普段から少し多めに買い置きして、使った分だけ買い足すことで、常に一定量の備蓄を保つ方法です。賞味期限切れを起こしにくく、無駄なく備えられるのが利点です。
政府の防災指針では、家庭での備蓄は7日分が目安とされています。液体ミルクメーカーの目安(1日3回×5缶程度)で計算すると、7日分でおよそ35缶という数字になります。すべてを液体ミルクだけで揃えるとコストがかさむので、普段使いの粉ミルクをベースに、災害用として液体ミルクを2〜3日分程度、水を多めに常備しておくのが現実的なバランスです。
おむつは、1週間分を目安に用意しておくと安心です。ここで見落とされがちなのが「いまのサイズ」だけでなく「少し先の大きめサイズ」も1パック足しておくことです。成長のスピードは個人差が大きく、備蓄している間にサイズアウトしてしまうケースは珍しくありません。
水についても触れておきます。海外の公衆衛生機関の資料では、化学物質などで汚染された水は煮沸や消毒、ろ過をしても安全にはならないと明記されています。ミルク用の水は「濁っていないから大丈夫」と自己判断せず、備蓄していたペットボトルの水や、ready-to-feedタイプの液体ミルクを優先して使う方針にしておくと安全です。
なお、政府指針の7日分という数字は、海外の防災機関が目安とする3日間程度の備えよりも長めです。日本は南海トラフ地震のような広域・長期化する災害リスクを想定しているためで、乳幼児のいる家庭ではこの長めの目安に沿っておくほうが安心です。
おむつのサイズアウト問題、どう対処する?
おむつの備蓄でいちばんの悩みどころが、このサイズアウト問題です。対処法は大きく2つあります。
1つ目は、定期的な見直しのタイミングを決めてしまうことです。月に1回、おむつを買い足すタイミングで備蓄分も一緒にチェックし、今のサイズで問題ないか、そろそろワンサイズ上に入れ替えるべきかを確認します。育児記録アプリのリマインダー機能を使うと忘れにくくなります。
2つ目は、明確な使用期限のない消耗品は数年で入れ替えるルールを決めておくことです。自治体によっては、おむつのように使用期限表示のない備蓄消耗品は3年を目安に買い替える運用をしているところもあります。子どもの成長を見ながら「1年に1回は総入れ替え」くらいのペースで管理すると、無駄になりにくくなります。
備蓄に向いている商品
調乳不要で常温保存できる紙パックタイプ。断水・停電時の非常用として2〜3日分をプラス備蓄するのに向く。
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テープタイプのおむつ。備蓄する場合は「いまのサイズ」に加えて1サイズ上も1パック用意しておくと、サイズアウトによる備蓄の無駄を防げる。
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備蓄の実態を数字で見る
明治の調査データを図にすると、意識と行動のギャップがよくわかります。

おむつは半数以上の家庭で備蓄できている一方、ミルクの備蓄は3割程度にとどまっています。粉ミルクだけでは断水・停電時に弱いという弱点を考えると、まずはミルクまわりの備蓄から手をつけるのが優先度として高いと言えそうです。
まとめ
乳幼児のいる家庭の防災備蓄は、普通の食料備蓄よりも考えることが多く、完璧に揃えようとすると疲れてしまいます。でも、粉ミルクをベースにしつつ液体ミルクを少し足す、おむつはワンサイズ上も一緒に備える、月1回のペースで見直す、というポイントさえ押さえておけば、無理なく続けられます。
商品選びやローリングストックの管理まで自分でやるのはやっぱり大変ですよね。気になる商品があれば、アレコレで検証してみましょう!